ハワイ島イルカ・クジラを巡る旅〈2/15〜2/20〉その2
水面をのぞき込むと空が映っていて、どこまでも深く果てしない反転した「もう一つの世界」があるように思えてくる。
何かの拍子に波紋が広がる。いくつもの波紋が干渉し合い、景色がゆがむ。まるで私の心のようだ。
見上げれば空高く伸びる樹々と美しい空
はたして私はこの世界の実相をちゃんと見ているのだろうか。
水に心ひかれ、目に見えるもの見えないものに想いを馳せる。
ハワイ島滞在3日目、ボルケーノに行く予定だったが、天候の関係で変更になった。
天候に限らず、人生には「必要な時に必要なことが起こる」ということが身にしみて分かるにつれ、どんな時も楽しめるようになってきた。
偶然など何ひとつなく、一緒に過ごし話をするごとに、なぜこの場所にこの仲間で「今ここ」に居るのかが分かるようで、その不思議さに驚きと畏れのような気持ちが湧く。
そう言うと格好がいいのだが、たいていは誰かのくだらないギャグや、あふれ出るどうしようもなさを笑い合っている。
心置きなく過ごすことで、どんどん素直に軽やかになっていく。
雨なら雨を楽しみ、少しの時間でもと海に入り、夕陽を待ち、ご褒美のような星空に息をのむ最高の一日となる。
魂の目的なんて、大それたことではなく、水面の小さな一滴、その場の小さな光になることではないのかと、酔っぱらった頭にそんなことが浮かんだ。
つづく
この文章は2018年2月、Facebookに投稿したものに加筆・修正したものです。
〈ハワイ島 イルカ・クジラを巡る旅〉は、ネイチャーガイド風の道、人見道夫さんのツアーです。HP・ブログはこちら