そのままの自分には価値が無い
私をざわつかせる、あらゆる問題の根源に、そんな思いがあることに気がついた。
だから幼いころから、親に愛されるために、人に気に入られるために、あれこれと頑張り、いろんなものを貼り付けて、自分の価値を高めようと必死にやって来たのだ。
今の自分では必要とされない。お金を稼がなければ認められない。理解されたい、愛されたい、でも今のままでは愛されない。バカにされる、嫌われる。きちんとしなきゃ、頑張らなくっちゃ。
善い人間にならなければ、神様から見放される。そんな気持ちがあるのかも知れない。
「条件付きの愛なんて要らないよ!」
心の中で、神様に暴言を吐いてみる。
この苦しさや制限は、他の誰でもない、自らが創り出していることを思い出し、私の神とは自分自身であったか・・・とふと思う。
気づきの為の経験、より善くなるプロセス、すべてはうまくいっているということか。
そんな話を新宿で美味しいものを食べながら、大切な人にシェアをした。
話をしながら当時の父や母の年齢を思う。
無条件に愛して欲しい、理解して欲しいと思うのは子として当然だけれど、親もひとりの人間として未熟であったことは容易に想像がつく。
初めて食べる莫久来(ばくらい)や生牡蠣、ウドのてんぷらを食べ、口の中が海になったり、春になったり。
胸のざわつきはまだ消えないけれど、美味しい日本酒を飲んで笑っている私は間違いなく幸せだろう。
時間はらせん状に進む。
高校生の時に読んだ小説に書いてあったことを思い出した。
同じところをぐるぐると回っているように思えても、横からみるとちゃんとジグザグに進んでいるらしい。
大丈夫、ちゃんと少しずつ進んでいる。
未来は明るい。
この文章は2018年3月、Facebookに投稿したものに加筆・修正したものです。
作品タイトル 「Prism flower 」
作品サイズ 約35×35cm
使用画材 パステル・墨
制作年数 2017.04.26
Facebook 田村麻美
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