クローゼットの扉を勢いよく開けて、しばし呆然とする。
何を取りに来たのか、さっぱり思い出せない。
まるで他人を観るように「この人、面白いな」と思ったら、笑いが込み上げて来た。
第三者を観るように、自分という存在を観察してみると、頑張って生きているなと愛おしく感じる。
自分の力では、どうしようもない出来事に遭遇した時、人は天を仰ぐようにして、大いなる存在と出逢うのではないだろうか。
様々な体験や、それまで感じたことなどの点と点が線になり、自分の意思を超えた「何か」があることに気づく。
「神様」「源」「大いなる存在」呼び方は人それぞれだけれど、自分を超えた大いなるもの
自我と肉体に閉じ込められている視点では、苦しくて仕方なく思えたとしても、そのような視点から眺めて観れば、私はきっと意気込んで生まれて来たのだろうと思う。
困難な時代、厳しい出来事に挑み生まれてくるなんて、なんてガッツがあるんだと、自分の魂の勇敢さに感心する。
みんなそうやって、意気込んで生まれて来た「たくましい魂」なんだよね。
自分を超えた大きな視点や、輪廻転生などの遥か永い時間の視点を手に入れることは、生きていくことを少し楽にしてくれる。
「視点を変える」
例えば、自分のことを友人に接するように観てもいい。
友人になら掛けないような言葉を日常的に心の中で自分に言っていたり、批判したりしがちだ。
誰かに言って欲しい優しい言葉を自分にいっぱい掛けてあげよう。
そしてもうひとつ大切なこと
生身の私の理解を超えた大きな流れの中にあると同時に、今この一瞬は全方向に開かれている。
人生の手綱は自分の手の中にある
まっさらな「今」があるという事実は、心を明るくしてくれるね。
画像は「Circle 」2017年、絵を再開した初期の作品
死は特別なことではない
水がかたちを変え循環するさまに
繰り返す魂のサークルを思う
先に逝った大切な人も
きっと水の一滴なのだ
私もかつては姿を変え
幾度も今ここではないどこかで
エネルギーのひとつであっただろう
絵・詩 田村麻美
作品タイトル「Circle」
作品サイズ 約53×41cm
使用画材 紙にパステル、墨
2017.05.04
ネットショップOceanlily
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